本日ご紹介する道具は”やっとこ”です
主に掴む、ねじる、固定する際に使われる工具です
ペンチと似た工具ですが物体を掴む部分がギザギザしているペンチとは違いやっとこはフラットになっています
また、ペンチは根元で切断することが出来ますがやっとこは切断することが出来ません
やっとこ、不思議な名前ですがどうしてそう呼ばれるようになったか皆様はご存じですか?
元々は”焼床ばさみ””焼床箸”と呼ばれていて鍛冶屋さんが熱した鉄をはさむ際に使用していました
訛っていったのか、師匠が「焼床持ってい来い!」と言っていたのがやっとこに聞こえたのかは分かりませんが言葉の始まりは予想が出来なくて面白いですね
そんなやっとこは主に掴んだりして固定するために使われますが中にはそれ以外の用途で使われる特殊なものもあります
例えばこちらのやっとこは石が留められたリングの石を外す際に使用します
石穴が貫通しているものはこのやっとこのとがった部分で裏から押し出すようにすると石が外れるようになっています
一概にやっとこといっても先端の形が様々でそれぞれ職人が用途によって使い分けています